2019/08/19 20:49

一息つきに、今日はお昼にサイゼリアに行きました。

お客さんも多く賑わっていましたが、広いこの店舗はひとりで行っても4人席に案内してくれるので嬉しい。


ドリンクとスープを取りに行って、一昨日から読み始めた原田マハの『楽園のカンヴァス』を開くとすぐに、ランチセットのコールスローが運ばれてきました。今まではポテトサラダだったので、しばらく来ない間にサイゼリアはメニューをリニューアルしたようです。

左隣のテーブルでは、中年女性2人組がスマートフォンの画面を見せ合いながら勢いある会話で笑っています。右隣の男子学生2人組は、テーブルに広げた教科書をときどきのぞきこみながら会話しています。どちらも良い時間のように見えました。

時間が許すなら飽きることなくいくらでもここに座っていられるかも、なんて思いました。

それぞれの時間が流れていて、皆が今日という日を過ごしているのをぼんやり見たり聞いたりするのが好きなのです。ふとしたときの人間観察は、ほぼ私の趣味とも言えます。


小さな頃は特に人見知りで、大人になってからも大人数のパーティーや飲み会がなんとなく苦手。テンポの早い会話には頭がついていかない。旅行も映画も食事もライブも、人と行くのも楽しいけど、思い立ったら一人でパッと行きたい。そんなわけでクールに見られがちな私ですが、それだけでもないのです。人間というものには基本的にすごく興味を持っています。


そのことで思い出すのは、高校で一番親しかったA子の「ハナって本当に人が好きだよね」という言葉。学生時代に、どんな会話のときだったか楽しそうに笑いながら私にそう言ったA子。当時の自分としては、そういう風に見られていたなんて意外でした。少し嬉しかったし、少し安心もしました。


思えば、冷めた目で世の中を見過ぎてしまうようなとき、ときどきA子のその言葉を思い出してやり過ごしています。

A子は、たまに意図もせず、こちらが驚くような目の覚めるようなことを言ってくれる。今でも仲の良い友人の一人で、いつも太陽みたいにアッハッハと笑っています。


最終的にそんなことを思った、サイゼリヤの昼でした。


ゴム版画「あたためるもの」2016年