時間の流れと竹内まりや | あぁ、楽しや木版画!

2019/09/16 09:42

今月は、前々から「会おう、会おう」と言いながらも会えずにいた人たちと連絡を取り合い、それぞれ立て続けに再会(というほど大げさなことはないのだけど)を果たすことが出来ました。中には、前回会ったときにはお腹の中にいた赤ちゃんがもう生後9ヶ月にもなっていた友人もいて、月日の早すぎる経過を思い知らされました。私にとってのささやかな楽しい夏休み。

そんなある日、NHKのBSプレミアムで竹内まりやの歌手人生を振り返る特集番組があり、見始めたらそれがなかなか面白かった。学生時代カラオケに行けば歌った曲が続々と流れ、十数年ぶりに聴いても歌詞を覚えていたりと、とても懐かしい気持ちになりました。

番組の中のインタビューで、竹内まりやが話していたことで思いがけず共感したことがあります。デビューまもなく売れて歌番組の出演が劇的に増え、歌い過ぎで喉を悪くした時期のこと。このまま歌を歌えなくなるのは本末転倒で、自分が本当に歌いたいものだけを歌って生きていくにはどうすればいいのかを真剣に考えた、というようなことを言っていました。結果、その後一旦音楽活動を休止し、自身で作詞作曲を始めることになったそう。

もちろん私の場合、仕事が多過ぎて…ということはなく、というよりは自分という器に見合った量の仕事をして生きていくにはどうすればいいか、ということです。制作が続いた去年の夏頃に腰を悪くしたことをきっかけに、日々の身体づくり、受ける仕事量や展示の数を総合的に見直すことになりました。

制作意欲には波もある。それでも、やっぱり誰に頼まれることなく心から"作りたい"と切望するときには思いきりそれに時間をあてられたら。それも、生活が破綻することなく体力気力に余裕を持ちながら…なんて夢なのだろうか。

最近は、そうした作品がお金の価値や売り買いから離れた場所で何か意味を持つものになれないか、漠然と考えています。そういうものを作りたい。年月が目の前をサラサラと流れていくなか、ただただそう願って今は歩むばかりです。


リノカット「糸電話」2019年