2021/10/11 17:51

先日、近所のスーパーのレジに並んでいるとき、私の前に並んでいた短パンのおじいさんが何度かこちらを振り向いたあと、私に向けて「ほいっ、ほい」みたいな掛け声と共にお先にどうぞのジェスチャーをしてくれた。私のカゴがアイスひとつだけなのを見て気を遣ってくださったようだった。

ありがたく好意を頂戴すれば良いものを、こういうとき私は咄嗟に固辞してしまう。いえいえいえ、どうぞ、大丈夫です、どうぞ。
「ほう?」みたいな声でおじいさんはしぶしぶ先に会計へ。

帰り道、猛省した。ああいう好意は受け取るのがスマートだ。いいんですか?ありがとうございます、と先に会計させてもらい、去り際にまたひと言お礼を言えばいいのだ。そもそもあのとき私はせめてありがとうを言ったっけ?覚えてない。

おととい、また別の好意を受け取り損ねた。同じスーパーで炭酸水とレモン、100円だった秋田のじゅんさい、あと何か2、3点入れたカゴを持って会計へ行ったとき。クレジットカードを差し込むや否や、レジの若い店員さんがカゴに両手を添え「お運びしましょうか?」と言った。このスーパーに1年半ほど通っていて初めて言われたセリフに意表を突かれてしまった。

んんとぉ……と長めに迷った挙句、結局大丈夫ですと断ってしまった。カゴは重くないし、袋詰めのカウンターはレジから3歩ほどの目と鼻の先にある。けど、だからこそお願いしても良かったのか。そして「ありがとうございます」を言えば。

なんだか、今とっても受け取りたい気分だ。狙うは次の機会。迷うより先に、ありがとうございます。忘れないうちに。
ありがとうございます、ありがとうございます!