2021/11/25 12:47
一昨日の夜は前野健太ソロライブだった。自由学園明日館にて。
ライブに行くこと自体が嬉しくて嬉しくて、前日から具合が悪くなるほどソワソワした。開演直前の高なるドキドキも久しぶりに味わった。
長椅子が並ぶ礼拝堂みたいな講堂で開催された今回のライブ。
ひとつの椅子にゆったりめに3人ずつ座る。ライブ中、隣に座る人と、その隣に座る人がクスクス笑うと、小刻みな振動が背中とお尻に伝わってきた。私の笑いも伝わったかな。
前野さんのMCは妙な間があって笑いを誘う。 お決まりの下ネタも、ほとほと呆れるけど、つい笑っちゃう。会場のお客さんたちと一緒に笑うのって楽しい。
重要文化財だという講堂の雰囲気が温まってくると、急にステージとその周辺が旅館の宴会場みたいに見えてきた。ときどきサングラスを外すマエケンの頬っぺたが紅潮してピンク色になっている。ただのひとりの、気のいい、歌の上手い、ギターの弾ける、おじさん。酒と競馬と下ネタと、ヒゲと天然パーマの、おじさん。
それなのに不思議。歌う前野さんはスターそのもの。才能のかたまり。歌も、歌う力も、圧倒的に光ってる。さっきまで笑っていた観客が息をのんで心を震わせている。サングラスがあっても無くても、羨ましいほどかっこいい。
このスターを、宴会場みたいな距離で目の当たりにしているなんて、奇跡みたいに幸運なことなんじゃないかと思えてくる。雲の上の人だ。
きっと相当なエネルギーを必要とすることを、あのおじさんはやってきたんだなぁ。
地道な努力といろんな全部が合わさって、歌うマエケンはこんなにも光っちゃうのかな。
池袋の大戸屋で夜ご飯食べて帰宅。
前野さんの歌声はのびやかで心地良い。もうまた観に行きたくなった。