切磋琢磨してきた大切な友人のひとりで、努力家で天才肌の、竹上妙さん。

スター竹上の、版画と絵、携わった絵本などを惜しみなく公開する展覧会に行ってきた。

妙ちゃんの展示を観に行くと、表現力の爆風を受けて、しばらく放心してしまう。生命力、とも思う。

生き物と自然、ユーモアがギュウギュウに詰まっていて、めぐる季節の中の一瞬の、ドキドキや切なさがある。

いつも、観ているこちらの胸をいっぱいにさせる。

私は、困ったことに、負けず嫌い。

同じ木版画ということで、ついつい妙ちゃんと自分を比べては、落ち込んで、拗ねている。

上がる必要の無いリングに、勝手に立って勝手にボコボコにされた気になって、力尽きる。到底敵わない、と。

そもそも、妙ちゃんはリングの上に居ない。遊びと制作に真っ直ぐな、とっても面白い人なのである。

彫りと摺りの大変さを知っているだけに、あの人の底力は尋常ではない。

同じ時代に生きられることは幸運。大げさに聞こえるかもしれないけど。

この夏いちばんホットな展覧会なのでは。

観覧無料。おすすめします。