2024/10/31 19:35

バイト探しの人生である。また新しいバイトを探している。

近頃の求人サイトを見ていると、飲食、介護、清掃、コンビニ、警備の求人がほとんど。世の中の半分くらいの労働をバイトの人が担っているってことか、と思う。若い頃はそんなこと考えたこともなかった。


時代の変化も顕著に見て取れる。外国人留学生向けか、ある飲食店の募集要項がすべてひらがなで掲載されていた。思いもよらないことだった。でも考えてみれば当然か。よく行く近所のコンビニの店員さんの顔が自然と思い浮かんだ。

いまや知らない国の文化をバイト仲間に教えてもらえる、かもしれない、そういう時代なのだな。


さて、これは良さそうだ、というバイトを見つけて先日応募した。

数日後の今日、先方からメッセージが届き、面接の日取り調整かと開いてみると落選の通知で驚いた。ショック。

登録時の簡易プロフィールのみで選考されるとは、予想外だった。

さすがに少し落ち込んだ。図書館へ行って気持ちを切り替えることにした。


途中寄ったコンビニの店員さんが母と同世代くらいの女性で、私は初めて見る人だった。レジの列が伸びても焦らず、湧き出るような優しい笑顔で、こちらも自然と笑顔になった。そうか、やっぱり笑顔ってすごい力なんだ、と学んだ気がした。


笑顔といえば。先日別のバイトの面接に行ったところ、「腰に相当きます」と面接早々に重労働であることが説明され、申し訳なかったが辞退させてもらった。

面接官が来るまでの間、私は通されたスタッフルームの椅子に座って待っていた。ごちゃごちゃと物が置かれたデスクに目をやるとメモ用紙があり、何か書いてある。つい吸い寄せられるように読んでしまった。小さな文字で「ゼンカンギム スマイル」とだけ書いてある。こ、これは……。

全館義務 スマイル、そんなことがあるのだろうか。面接前にして私は一気に怖気付いた。

まあ、つべこべ言わずに笑えばいいのだろうし、逆に図太く無表情で働いてもいいのだろうし、全ては自分次第なのだけど。


図書館で図鑑や画集を無心で眺めたが、今日はあんまり心に響かなかった。

きのこの図鑑を眺めていたらきのこの山が食べたくなり、帰りに買って帰った。